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【JUMP|エア】シーンごとに見るボードの特徴

 

楽しみ方が多様化しているスノーボードだが、ジャンルによって極端に性能の違いがあるわけではない。ただ、やはりジャンルによって使い勝手のいい特徴というのはあるわけで、それがどんな傾向か探ってみた。

 

 

【JUMP|エア】

 

スノーボード競技の旗型種目と言えば、ハーフパイプにスロープスタイルだ。しかし、平昌冬季オリンピックではビッグエアが追加種目となったことで、スノーボードにおけるフリースタイル種目の盛り上がり方は過熱気味だ。ここでは、オリンピック種目であるハーフパイプとスロープスタイル、ビッグエアのギアの傾向を紹介する。
txt by Masayuki Tsuruta

 


photo:Blotto Photto
rider:Raibu Katayama
Location:BURTON US OPEN 2017

 

 

 板のしなりを使って空中に飛び出し、まるで重力を無視したかのようなスピンや個性溢れるグラブスタイル。スノーボードの花形とも言える「エア」。ジャンプシーンに特化したギアはこれまで数多く世に送り出されてきたが、それらは製造技術の進歩やトレンドによってアップデートとマイナーチェンジを繰り返してきた。今季のギアについてまず思うことは、最新のギアはカテゴリーの境界線を越えてきているということ。簡単に言えば、「スロープスタイル向きのギアでもハーフパイプができてしまう」ということだ。

 

 たとえばスロープスタイルもハーフパイプもやりたい場合、大多数のユーザーは1本の板ですべれたほうが手間もお金もかからずいいはずだ。かなり以前のギアでは「ハーフパイプはすべりやすいがキッカーやジブでは扱いづらい」などといった一長一短の性質をもつギアが少なくなかった。しかし、近年、とくに今年にかけてのギアはこの差がかなり縮まっているように感じる。理由としては新素材の開発などによる製造技術の進歩が大きい。

 

 板を例に挙げると、以前はフレックスが硬ければトーションも硬いのが一般的だったが、今では張りのあるフレックスに柔軟なトーションを組み合わせる技術が定着し、操作性が格段に改良されている。よってハーフパイプ向きのハードフレックスの板でパークに入ったとしてもあまり大きな違和感は感じなくなってきている。バインディングに関してはベース、ハイバックの硬さも多種あり、ストラップのフィット感とホールド感がどのメーカーも格段によくなっていて、どんなシチュエーションでも不安を軽減してくれる。ブーツもより洗練されてきて、しっかりしたホールド感はありつつもゴツゴツしておらずウェアのシルエットを邪魔することなく着こなせる。

 

 もちろんひとつのジャンルに特化した専用機タイプのモデルも各メーカーでラインナップされており、ひとつを極めたい人からオールジャンルを幅広くやりたい人まで、選択肢がたくさん用意されている。ただ、選択肢が多いだけにギアの組み合わせに迷う人も多いだろう。そこで、ハーフパイプ、スロープスタイル、ビッグエアの3つのジャンルに分けてギアを選ぶポイントをご紹介しよう。

 

 

 

種目別ギア選びのポイント


Half Pipe ハーフパイプ

ハーフパイプでは硬い板に乗るイメージが強いかもしれないが、レベルによっては硬すぎても難しい場合がある。しっかりカベを登りたい、リップを抜けたいといったレベルであれば硬すぎずそれなりにたわんでくれる固さのディレクショナルキャンバーボードがオススメだ。バインディングは、板の硬さにもよるが、板にしっかりと力が伝わる硬めのベースにぐらつかない程度の硬さのあるストラップとハイバックでどっしりと構えられる安定感のあるものがいい。ブーツは、アウターの足首部分にスリットが入っているタイプは足首の可動域を広く使えるが、あまりにも曲がり過ぎるのもハーフパイプでは難しい時がある。トウサイドのエッジに乗った際にしっかりと支えてくれる足首周りの固さは必要だ。

 

Slope Style スロープスタイル
ジャンプを主体に考えればキャンバーをオススメするが、ジブや多様なセクションもあることからフリーキャンバーを採用したものも扱いやすくオススメだ。バインディングは、ベースとハイバックが硬すぎず少し可動域に幅があればキッカー、ジブ共でスタイルが出しやすい。ブーツは、柔らかさは好みによるが、スロープスタイル特有の繊細な動きに対応できるフィット感のあるものをオススメしたい。

 

Big AIR ビッグエア
ハイスピード、大きなGと着地の衝撃に耐えられる固さのあるキャンバーモデルが好ましい。バインディングは、ハイスピードでもぐらつかないホールド感とクイックに反応してくれるフィット感、固さのあるモデルがオススメ。ブーツは、大きなGのなかでもしっかりと足元に力を伝えられる充分な硬さをもったモデルがいいだろう。

 

 

ARBOR
RELAPSE
オーソドックスなキャンバーボードは、ベーシックな乗り味が好きなライダーにおすすめ。オーリーやエッジコントロール性能、ライディングの安定感は抜群だ

 


BURTON

CUSTOM X
BURTONのラインナップのなかで、一番アグレッシブに攻めることができる。ディレクショナルキャンバーを採用したモデルは、正確無比なコントロール性能を発揮する

 

 

FANATIC
THE TWIN
ビッグエアにも対応するハイエンドツインチップモデル。全体的にハリをもたせたボードは、より大きなキッカーでハイスピードでアプローチしてもいい安定感を見せる

 


RIDE

KINK
コアとベースがアップグレードされたハイブリットキャンバーを採用したパークライドモデル。通常のエッジより50%厚みを増したクリーブエッジとスライムウォールを搭載